【オープンリレーションシップ】始まり④【夫と私の話】
夫との初デートなんてもう10年くらい前のことで当時の気持ちがどうだったかなんて思い出せずにいた。
私と夫は性格が合っていて始めから安定した関係があったからデートの時ドキドキしていた記憶がない。
親同士が決めた許婚くらい穏やかに結婚までいった感じがする。
結婚において安定は大事だけど、安定したまま結婚までいくと後々こういう気持ちになるということがわかった。
夫も夫で、私のことを愛してくれてはいたけれど他の女性の体には興味があるようだった。
夏にビーチに行った時なんか、サングラス越しにビキニの女性たちを見てるのバレバレなんだから。
私「Peterはああいう女の子が好きなの?セックスしたいのー?」
夫「うーん、興味はあるけど。してもいいのー?うそうそ、Juneのこと好きだからしないよ」
毎年ビーチに行くたびに繰り返される会話。
でもそれもしょうがない。
二十歳そこそこで出会って一緒になった私たち。
お互いが初めての相手ではないけれど、まだまだ遊び足りなかったのだと思う。
浮気とかしなかっただけ良しとしよう。
最後にその会話をした夏、私たちの運命が変わっていくことになった。
私「また女の子見てるー。笑 あの子がいいの?」
夫「見てないよー!笑 June見てる。」
私「でも私が良いって言ったらあの子のとこ行く?」
夫「行っていいの?」
夫が他の女性を見ていても普段私は特に怒ることはなく、いつも冗談めかしてこの会話をしていた。
「私が良いって言ったら?」の発言に対して夫は少し驚いていたようだけど、冗談と捉えたようでその時その場で動くことはなかった。
でもこの日の後から、少しずつ少しずつ「私が良いって言ったら?」「僕が良いって言ったら?」という言葉を口にするようになっていった。
冗談っぽく話しているけれど、どこまで許されるのかお互いに探り合い。
こんな可笑しなもしも話を楽しんでいた私たちは何かがおかしかったのかもしれない。
つづく。