【オープンリレーションシップ】彼との馴れ初め②【彼と私の話】
彼とのファーストコンタクトは語学学校が始まって最初の冬だった。
スウェーデン語のコースが始まったのは夏の終わりだけど、スウェーデンの冬はあっという間にやってきて、その年の11月には既に雪が降り積もっていた。
こちらの人は雪が降っても自転車に乗ることがまぁ割と普通で、私も現地人に倣って雪の日もチャリ通。
日本では見たことないけど、スウェーデンには自転車にも冬用タイヤがあるんです。
ある日授業を終えていつも通り自転車で帰ろうと駐輪場で自転車のカギを外していたら、背中にパサッと何かが当たった感じがした。
振り返ってみると2メートルくらい離れたところに彼がニコニコしながら立っていた。
この人が雪を投げて来たんだろうなと思っていたところに追撃の雪玉をこちらに放ってきた。
ニコニコ笑顔のままで。
その姿がじゃれてくる子猫の様で可愛いなと思ったものの、私もやられてばっかりはいられないのでとりあえず雪投げ返しておいた。
数ターンのラリーの後、「じゃあね~」って言ってお互い手を振って別れた。
会話なし、別れの挨拶のみ。
この謎の遊びがあったからと言って次の日から距離が縮まったわけではなく、朝と別れの挨拶くらいはしたかもしれないけど、依然として会話することもなかった。
それからまたしばらくしてやっと授業内で一緒にペアワークをする機会が訪れた。
教科書内の文章を読んで2人で話し合って問題に対する答えを出すという課題で、問題自体はそんなに難しくはなかったのだけど、お互いつたないスウェーデン語で話し合うのが難しくてなんか苦笑いしながらお互い見つめ合う時間になってしまった。
一応課題はやり遂げたけどちゃんとした会話はできなかったような気がする。
1度目も2度目も微妙な感じで終わってしまったけれで、この日のあとにfacebookで彼から友だち申請が来た。
あの時はちょっと嬉しかった気がする。
これを機にやっとちゃんと喋れるようになった、messengerで。
私の外国語力は典型的な日本人タイプで、英語にしてもスウェーデン語にしても、読み書きはできるけどスピーキングNG。
messengerだと落ち着いて話が出来るから良かった。
彼の方は読み書きが苦手な様で文法に間違いが多くて何を言っているのかわからないことがよくあったけど、それでもなんだかんだ楽しくチャットを続けて少しずつ少しずつ仲良くなっていった。
つづく。